保育士の給与は?
責任や業務の重さに比して、保育士の給与が低いことがしばしば問題視されている。国が様々な策を講じており、今後の改善に期待がかかる。
上のグラフには保育士の給与の推移を示している。2019年は、月給が24万4,500円、賞与と合わせると年収は363万円ほどとなっている。保育士不足への対策は?でも見たように、国は、保育士の給与を上げるため処遇改善等加算を継続的に実施している。上のグラフを見ても、「待機児童解消加速化プラン」が開始された2013年から、毎年給与が上昇していることが読み取れ、対策が実際に効果を生んでいることがわかる。経験とスキルを身につけた保育士に月額5千円または4万円を支給するしくみも給与上昇に貢献している。実際に支給される際には、一定のルールに基づいた上で分配方法が園に任されており、課題も多いが、昇給が実現していることは、現場で働く一人ひとりの保育士にとって、大きなモチベーションとなっている。
就職先を選ぶ上では、こうした昇給システムを取り入れているのか、実績として給与がどのように推移してきたかなど、個別に調べるようにしたい。また、国からの保育士のための宿舎借り上げ支援等もあり、住宅手当が手厚くなる職場も出てくるだろう。給与だけでなく手当にも注目しよう。