保育士は将来余る?
日本は人口が減少しており、特に子どもの数が少なくなっている。現在は、保育士の人手不足が続いているが、子どもの減少がこのまま進めば、今後、保育士が余る可能性も高い。
上のグラフは、0〜9歳の子どもの数を5年ごとに推計したものだ。2019年の12月に約983万人いた該当年齢の子どもは、皆さんがベテラン保育士となる2050年には700万人を割る見込みであり、保育士の仕事も減る可能性が高い。とはいえ、待機児童ゼロを目指して保育士の需要はしばらく高い状態が続くだろう。よりよいシナリオを考えた場合、待機児童が解消され女性の就労がさらに増えれば保育サービスの需要はさらに高まるかもしれない。保育サービスがより多彩になり、子育てしやすい社会になり、その結果、出生率が上がれば、現在の予測よりも子どもの人数が増えるという期待もできる。保育の充実は、国、自治体、企業等が協力して行うものだが、保護者の満足度は、保育士の質にも左右される。保育士の働きが今後の子どもの人数に影響を与えることもあり得る。
保育士は、子どもや保護者から信頼されることはもちろん、新しい保育サービスにも目を向けて日々成長することが大切だ。保育士が十分足りる時代になっても、どこの施設からも必要とされるような存在を目指してほしい。