リハビリはどのように行われる?
上の図のように、患者さんは、急性期、回復期、維持期それぞれの過程で、回復程度や復帰の度合いにふさわしいリハビリが受けられる。
急性期の早い段階からリハ職は積極的に関わっていく。動けない患者さんに対しても、しびれや痛みの状態に合わせて、起き上がる、手足を動かすといった基本動作の訓練が重要だ。急性期のリハビリの質と量が予後に大きく影響することがわかっており、より充実させる動きもある。回復期になると、患者さんは入院や外来でリハビリを集中的に受け、ADL(日常生活動作)の向上、家事・職業復帰を目指す。回復期リハビリテーション病棟のみの専門病院も増えてきた。維持期には、要介護認定されている患者さんは、介護保険を利用してリハビリを受け、機能の維持・向上、介護負担の軽減を図る。通所リハビリの他、通所が難しい場合は訪問リハビリも活用される。
リハビリの医療保険から介護保険へのスムーズな連携・移行を目指し、両保険のリハビリを1つの医療機関で実施できるように施設要件を見直したり、医療機関から介護事業所への情報提供を診療報酬面で評価するなど、制度改正がされている。リハ職は今以上に、医療・介護両方のステージで活躍が求められ、介護予防など保健分野での活躍も期待されるだろう。