管理栄養士は食育とどう関わる?
食育基本法にのっとり、食育活動が各地で行われている。行政で働く管理栄養士が中心となることが多いが、どんな場所で働いていても、管理栄養士は食育に携わる意識を持つべきだ。
上のグラフは、全国の20歳以上を対象にした調査で、ふだんの食生活で力を入れたい食育の内容を尋ねたものだ。この調査では78%の人が食育に関心があると答えているが、力を入れたい食育内容としては健康や安全性に関わるものが上位にきている。
食育は、国や地方公共団体が先導し、様々な施設や人が連携しあって進める国民運動である。外食・中食のヘルシーメニュー開発、若者への食生活啓発活動など、幅広い分野での取り組みがある。行政主催の取り組みでは、行政栄養士が中心となって企画・立案し、企業や医療機関など関係各所の管理栄養士と連携するのが一般的だ。
栄養や健康面以外にも、食品ロス削減や地域の食文化継承、地産地消などの課題も食育の大切なテーマだ。栄養が専門の管理栄養士も、より広い分野の知識を持って食育を考え、推進することが必要になる。人々の食・食育へのニーズに敏感になると同時に、社会全体にある食の課題をどのように改善に導くべきかを考え、管理栄養士として、それぞれの職場でやれることを実践していこう。