日本人の栄養摂取状況は?
日本人の野菜摂取量、食塩摂取量ともに、国の定めた目標値には届かず改善が必要だ。管理栄養士による啓蒙、食事指導が求められている。
上のグラフは日本人の野菜摂取量を示したものだが、全ての年代で厚生労働省の定めた1日の摂取目標350gに届いていない。350g以上摂取する人の割合は、男性は30.7%、女性は27.0%だ。数年にわたり国主導で野菜摂取の重要性を伝えているが、この10年、摂取量の大きな増加は見られない。1日120g以上の摂取が推奨される緑黄色野菜も含め、特に若年層の野菜不足が目立ち健康維持に不安が残る。野菜好きのイメージがある女性も、現実の摂取量は少なく、野菜の摂取方法や必要性について、管理栄養士によるさらなる啓発が不可欠だろう。
1日あたりの食塩摂取量平均は2008年には男性11.9g、女性10.1g、2018年にはそれぞれ11.0g、9.3gと減少したが、2020年度以降の目標値である男性7.5g、女性6.5gにはまだ遠い状況だ。特に高齢者層で摂取量が多い傾向にあり、食事と栄養の指導は広い層に必要だ。
医療費の抑制のためにも国全体で病気予防に力を入れる必要がある。健康維持・増進に役立つ食生活を送れる人が少ない状況で管理栄養士の役割はますます重視されるだろう。