歯科技工士は不足している? | 歯科技工士の就活・グッピー新卒

歯科技工士は不足している?

歯科技工士の世代別割合

 2018年末現在、就業歯科技工士の数は34,468人、2008年末の35,337人から900人近く減少している。その一方、歯科衛生士は96,442人から132,635人に増加しており、比較すると、技工士の人材不足が懸念される。

 人数だけでなく「高齢化」も気になるところだ。上のグラフのように、20〜30代の割合の低下が激しく、50代以上の割合が大きく上昇し半数を占める状態だ。近い将来、歯科技工士不足が深刻になることが予想される。歯科技工は、一人ひとりに合ったものを手仕事で作るオーダーメイドの技術であり、今後、技術の継承にも困難が生じる恐れがある。若い世代が減っている原因には、労働環境の厳しさもあるといわれている。技工所の中には、数をこなすことで売上を確保し経営を成り立たせているところもあり、長時間労働の常態化や、それに見合う給与が支払われないことなどから、離職につながってしまうようだ。

 よって、歯科技工士として長く働くためには、就職先の労働環境も確認する必要がある。見学時に残業や休日の実態を尋ねるなど、仕事量もチェックしよう。労働時間が長すぎれば、健康を損なう可能性も高く、仕事へのモチベーション維持も難しくなるだろう。高い意欲を持って仕事を続けられる場所を見極めよう。