チーム医療とはどんなもの?
チーム医療とは、患者さんを中心として、複数の異なる職種の医療専門職が協力して治療やケアに当たることだ。
歯科医院の治療も、患者さんを中心に歯科医師と歯科衛生士、歯科助手等が連携するチーム医療だ。歯科衛生士は、予防処置や保健指導の他、患者さんと歯科医師、そして歯科医師と他スタッフの意思疎通をスムーズにして、チームでの治療効果を高める役割もある。
また近年は、歯や口腔内の健康が全身の状態に大きく影響を与えることが明らかになってきており、手術が必要な患者さんに対して、歯科医師が検査・計画をして専門的な口腔ケアを実施するなど、医科と歯科が連携して治療する例も増えてきている。嚥下や咀嚼機能が衰えている患者さんに対し、リハビリ科の医師、言語聴覚士、管理栄養士、看護師等と連携して歯科衛生士が嚥下ケアチームの一員として活躍することは、今後より盛んになるだろう。歯科のない病院でも、地域の歯科医院と連携して患者さんに歯科の専門ケアを実施する事例がある。歯科医院に勤める歯科衛生士も、多職種の医療スタッフが協働するチームに参加する機会が増えることが予想される。
地域包括ケアシステムとはどんなもの?で解説する地域包括ケアシステムのように、介護や在宅医療分野でも専門職チームが活躍する。訪問診療でもチーム医療の意識が大切だ。