病院での仕事とは?
病院の歯科や歯科口腔外科では、一般の歯科医院では困難な歯科治療や、口腔内の疾病等の治療を行う。他科との連携も必須だ。
病院では、歯の治療のみならず、口腔内の疾病や外傷の診察が行われる。歯科医院よりも多様な症例に出会える職場だ。歯科治療の侵襲により基礎疾患悪化の恐れがある患者さんへの対応や、医科歯科連携で必要なことは?で見たような歯の治療や口腔ケア全般を行うことで他の疾病の治療効果を上げる事例もあり、病院の歯科医師には、全身疾患への深い理解が必要になる。周術期の口腔機能管理も大切な仕事だ。特に、がん治療における口腔ケアの役割は、広く知られており、抗がん剤や放射線治療による副作用の軽減や、副作用による合併症予防に歯科医師が活躍している。
口腔機能は、咀嚼や嚥下、話す能力に関わっているため、リハビリ専門医、言語聴覚士や管理栄養士などとの連携も重要だ。外傷で顎が欠損した人に、歯科技工士と共に特殊な装置を作ることもある。睡眠時無呼吸症の治療においても歯科医師の役割が大きい。
診療科では歯科が減り、歯科口腔外科が増加している。病院で働く歯科医師は、上のグラフのように人数には大きな変化がない。年代では50代が増え20代が減少、平均年齢は歯科医院より低いが、年々上昇傾向にある。