これから薬局が減っていくって本当? | 薬剤師の就活・グッピー新卒

これから薬局が減っていくって本当?

薬局と医薬品販売業・店舗数

 高齢者人口の増加に伴い、調剤市場の規模は今後も拡大していくことが予想される。しかし、小規模薬局の経営が厳しくなる中、淘汰が進み薬局数が減る可能性も出てきた。

 2018年度末時点で、薬局は約59,600店舗、これはコンビニの約55,800店舗よりも多い数字だ。コンビニは上位3社が全体の90%以上を占めているのに対し、調剤薬局は上位3社で10%に満たず小規模の薬局の多さが目立つ。

 多くの小規模薬局の経営は厳しい。調剤報酬・薬価の引き下げ、増税による利益確保の難化の他、ジェネリック増加による過剰在庫のリスクも高まっているためだ。スケールメリットを生かして、医薬品の大量購入や機械化による業務量の低減、在庫管理の簡便化等を遂行できる大手チェーン薬局が有利になっていく可能性は高い。今日では、そうした大手チェーン薬局と経営の厳しくなった小規模薬局の間で、合併や買収等、M&Aが盛んに行われている。M&A後の効率化策によっても薬局数が減少することが考えられる。

 小規模の薬局では地域に密着して少数精鋭で確実な経営を行っているところもあり、経営陣とも関わり、やりがいのある仕事を任せてもらえる場合もある。自分がどのように働きたいかを考え、企業の経営状態や方針を確かめて就職先を選択することが必要だ。