施術師の今後は?
西洋医療のみの治療や医療制度には限界もあり、施術師の仕事や役割は努力しだいで増やすことができる。
西洋医学で中心となる「対症療法」と、伝統医学の中心的な考え方である「原因療法」を合わせた「統合医療」の研究を進める医療機関があり、今後の発展に期待がかかる。現状、施術師が病院等に就職する場合は整形外科が中心だが、今後は内科系での活躍も増えるかもしれない。上のグラフは、男女別に自覚している体の不調を聞いた調査の結果だ。肩こりや腰痛などの不調に悩む人の中には、それを解消するために何もしていない人も相当数いると考えられ、施術師が一般生活者に貢献できる余地は大きい。幅広い世代の一般の人に、施術のよさをアピールしていくことも大切だろう。
ヘルステックとはどんなもの?で解説するように、医療や健康の業界では、ICTやAIの導入が進んでいる。施術師も、幅広い世代にアピールをして、長く仕事を続けていくためには、ICTによる仕事の効率化や情報発信、患者さん・受療者さんとの関係づくりができる力が必要になる。スマホやパソコンを使って、施術師として何ができるか、考えておこう。
施術師同士の競争激化も予想される。就職先を選ぶ際は、10年、20年後も視野に入れ、目指すキャリアパスを実現できるところを見極めよう。