病院の再編はどのように?
高齢者が増加する中、医療や社会保障を持続可能なものにするため、病院の役割分担をはっきりさせるよう再編する動きがある。病床数を増やさず在宅医療を活用し、急性期に偏った病院の機能を是正していく流れとなっている。
病院を再編するにあたり、全国の病院が病床機能の実態を報告する制度が進められている。その報告から明らかになった2018年度現在の病床構成が上のグラフの左側だ。ここから、右側のように、高度急性期病床を救急救命医療等高度な医療を提供するごく一部の病院に限り、急性期病床も減らして回復期の病床を増やすことが計画されている。入院治療をなるべく短くし、医療資源投入量が少ない場合には介護保険を積極的に活用していく。
入院日数を短くし、急性期から回復期にスムーズに移っていくためには、しっかりとしたリハビリが必要になり、リハ職の責務は将来に向けてより大きくなっていくだろう。在宅療養や介護保険利用の推進により、訪問リハビリや介護施設でのリハビリにもより力が入れられることが予想できる。
現在は、病院のあり方が変わっていく時期である。病院への就職を検討する際には、その病院が今後どのような病床機能を選ぶ方針を持っているのか、将来の姿を把握した上で決定するようにしたい。