歯科医院は減っていく?
国は歯科医師の人数を削減する方針をとっているため、新たに歯科医師になる人は減っていく見込みだ。また、人口が減少する中、歯科医院の経営は困難になり、歯科医院も減少していくことが確実になる。
上のグラフは、歯科医院の開設数と廃止数の推移を表している。ここに見られるように、開設数が減り廃止数の折れ線に近づき、2017年のデータでは、廃止数が開設数を上回り、歯科医院数も減少に転じた。2018年には再び開設数が上回ったが、日本の人口動向と歯科医師の削減政策も併せて考えれば、歯科医院は本格的な減少時代に突入したといえる。
今は、職場も求人も多くあるが、この状態は長くは続かない。皆さんがベテランと呼ばれる年齢になった頃には、職場の数が減り、求職活動では若い人材と競争になることを頭に置いておこう。その頃にも仕事を続け、人から求められるためには、高い技術を身につけることが大切だ。得意とする領域を持って専門技術を身につける他、担当した患者さんの再来院率を高めるなど、経営に貢献する技術も周りからは評価対象となるだろう。
新卒で就職する先は歯科衛生士としての土台を作る場所だ。長い目で見て自分の成長につながる職場を見極めるようにしよう。