訪問歯科診療の仕事とは? | 歯科衛生士の就活・グッピー新卒

訪問歯科診療の仕事とは?

年齢別推計患者数

 高齢者の口腔ケアが重視される中、訪問歯科診療が増えている。歯科衛生士は歯科医師とともに、または単独で訪問し、口腔ケアや本人・家族へのアドバイスを行う。

 上のグラフは、歯科医院の外来患者数を年代別に表している。70歳以降で減少し80歳以降は急落しており、病気や加齢等によって歯科医院に通うことが困難で、診療を受けられない高齢者が相当数いることが推察できる。こうしたことを背景に、自宅で歯科治療・診療を受けられる訪問歯科診療の需要が高まっている。訪問専門の歯科医院も珍しい存在ではない。

 基本の仕事内容は外来と大きく変わらないが、訪問では口腔ケアや嚥下、咀嚼の訓練指導など、食べる機能を支援する場面が多くなる。介護士や家族に日頃の様子を尋ねて生活状況を把握した上で一人ひとりに適切な指導を行うことも大切だ。患者さんの状況に合わせて食べやすいレシピを紹介することもあり、多方面の知識が期待される。訪問診療・ケアは、患者さんのプライバシー空間に入っていく仕事であり、きめ細かい配慮も必要だ。口腔ケアのみの場合は、歯科衛生士が単独で訪問する場合もある。歯科医師との連絡体制を密にし、患者さんや家族からの質問に的確に応え、頼れる存在と思ってもらえる振る舞いが大切だ。