病院での仕事とは?
病院での仕事は、大きく分けて2種類ある。1つは歯科や口腔外科での仕事、もう1つは、様々な診療科の入院患者さんの口腔ケアを担当する仕事だ。
上のグラフは、歯科・口腔外科を持つ病院数の推移だ。歯科は減少傾向にあり、歯科口腔外科は増加傾向にある。現在は、一般病院のうち15%程度が歯科を持ち、13%程度が歯科口腔外科を持っている。病院の歯科の役割は、一般の歯科医院では治療が困難な症例や、歯科治療が他の持病に悪影響を与える恐れがある患者さんの受け入れ、院内の他の診療科から歯科診療の依頼を受けること等だ。そのため、歯科衛生士も一般の歯科医院では出会えない難しい症例を経験することが多くなる。口腔外科では、口の中や顎、顔面の病気やけが、がんの患者さんなどもいて、歯科衛生士は手術に立ち会うこともある。他の診療科に入院・通院中のセルフケアが難しい患者さんの口腔ケアや、手術前後の口腔機能管理・ケアも大切な仕事だ。
病院で働く歯科衛生士は全体の5%程度で、求人も少ない。どうしても病院で働きたい希望がある人は、アンテナをしっかり張って求人情報を逃さないようにしたい。非常勤での募集しかないこともあるので、ライフスタイルやキャリアプランとのバランスを考えた上で、就職先を選ぶようにしよう。