将来開業するためには?
将来的に開業をするつもりなら、キャリアの第一歩から経営者となることを意識して行動しよう。
現在、歯科医院は、上のグラフのように、人口10万人あたり、54.3軒が存在している状態だ。地域性や医院の規模が異なるので一概には言えないが、約1,840人に1軒の割合で歯科医院がある計算になる。人口減少社会でそうした競争がある中では、しっかりとした経営戦略を持たない歯科医院が淘汰されることは明白だ。2017年には、歯科医院の廃止数が新規開設数を上回った。早い時期から経営者の視点を持って、診療の特徴、サービス提供体制など多方面から歯科医院のあり方を戦略的に考えよう。
就職先の選択においても、将来の開業を後押ししてくれる環境を選ぶことが大切だ。治療技術の習得はもちろん、経営のノウハウも学べる環境に身を置くことが望ましい。見学や面接の際に、過去に独立開業に至った人はいるのか、独立までどんな道筋が考えられるかなども確認したい。
歯科医としての技術を磨くと同時に、地域の若手経営者の勉強会に出席するなどしてコネクションを築くことも大切だ。医療従事者としての責務遂行、地域の人々のニーズ実現、世の流行の把握などを意識して、将来の開業をイメージしていこう。