保育士は、児童の保育と保護者への保育指導をする仕事だ。幅広い活躍ステージから、自分に適した仕事・職場をじっくり考える機会を持とう。

　職場としてまず思い浮かぶのは、いわゆる保育園だろう。国の基準を満たした認可保育所の他、事業所内保育施設、認定こども園等、未就学児の保育の場は、近年多様になっている。

　児童とは、18歳に満たない子どものことであり、保育の対象となるのは未就学児童だけではない。様々な事情により家族と暮らせない子どもが入所する乳児院、児童養護施設など、社会的養護を必要とする子どもの生活施設でも多くの保育士が活躍している。

　不良行為等で生活指導が必要な児童が入所・通所する児童自立支援施設、身体や精神に障害を持つ子どものための障害児入所施設等も、保育士の重要な職場だ。配偶者のいない母親とその子どもが入所する母子生活支援施設では、保育士資格を持つ人材が母子支援員として生活支援や育児相談を行っている。

　子が就学すると学校から早い時間に帰宅するため、就労が難しくなる保護者のケアが課題となっており、授業終了後や長期休みに小学生が通う放課後児童クラブ等は充実が図られている。ここで保育を行う指導員も保育士がスキルを発揮しやすい職種だ。