薬剤師の資質向上と維持に役立つ認定薬剤師は、ぜひ目指してほしい。

　「研修認定薬剤師」は、領域を問わず、様々な研修に参加し自己研鑽を行っていることを客観的に記録して認定する制度。多くの薬剤師が認定を受けている。薬局で「かかりつけ薬剤師」となるためには、これを取得していることが要件となるから、薬局薬剤師にとっては必須と心得よう。どのような職場で働いていたとしても、薬剤師は、最新の医療や薬物治療について勉強が欠かせない仕事だ。

　その他、薬物治療が高度化する中、特定の領域での知識や技術を持つ薬剤師を認定する制度も数多く存在している。たとえば「小児薬物療法認定薬剤師」「がん薬物療法認定薬剤師」「妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師」など。実務実習で学生を指導する薬剤師向けに「認定実務実習指導薬剤師」という教育指導技術を身につけるための制度もある。こうした特定領域の認定薬剤師については、薬剤師として各職場で働く中で、必要になるものを取得していくのがよいだろう。各認定薬剤師となった後、さらに高度な知識・技術を持った薬のエキスパートを認める制度として、専門薬剤師制度もある。

　職場選びでは、こうした認定薬剤師を目指す人を支援する制度があるかどうか、指標にすることも必要だ。