表のように、早く内々定をもらうことにはメリットとデメリットがある。

　就職活動では、どんなに準備をして臨んでいても「焦り」は出てくるもの。まずは1つでも内々定（以下、内定）をもらって安心したいと思う気持ちが出てしまうのは仕方ない。しかし、就職活動の目的は、自分の能力を発揮できる仕事先に採用されることであって、内定をたくさんとることではない。最終的に就職できるのは1カ所だ。「とにかく内定をもらう」ということに力を入れていると、目標を見失ってしまうこともある。

　一方で最初の目標に固執して視野が狭くなることもよくない。一つの考えに凝り固まらず、多くの企業・法人から話を聞き、視野を広げることは大切だ。その結果、早くから内定をもらえるのであれば、自分への評価を自信とすることができるだろう。

　また、薬学生が就職活動をする中で判断に迷う事例としてよくあるのが、「病院が第一志望だが、病院の内定が出るのが遅いために、他の薬局などの内定が先にきてしまう」という事態だ。そうした事情は薬局等でも承知しており、後から病院の内定が出た場合には、内定を断ることを許可しているところもある。病院が第一志望の場合は、あらかじめ確認をしておくと、後々スムーズになるだろう。