6年制薬学部は製薬企業就職に不利?
6年制薬学部だから不利ということはない。が、他学部との競争は激烈だ。
薬学部を卒業して製薬企業に就職する場合、MR職に就くことが一般的だ。上のグラフにあるように、6年制の卒業生が世に出た後も、MRにおける薬剤師資格者の割合は一定の水準を維持しており、6年制薬学部となって急激に人数が減ったということはない。しかし、MRでは、文系学生も選考のライバルとなるため、エントリーシート(ES)や面接でのアピールが不得手といわれる薬学生には、内定を勝ち取ることは容易ではないだろう。
しかしながら、薬剤師資格者は入社後のMR認定試験で一部の科目が免除される制度があり、研修では薬物に詳しい薬学部出身者が同期の指導的立場になることも多いという。病院、薬局での実習を経験してきた薬学部出身者には期待が持たれている。ESや面接において、なぜ薬剤師ではなくMRの仕事を希望しているのか伝えることができれば、他学部生との差別化を図ることが可能だ。
MRに興味のある人は、MRとして活躍している先輩と話す機会を持ち、職業の特徴を理解することが大切だ。身近にMR職の先輩がいなければ、キャリアセンターなどで相談してみよう。その上で、ESや面接でのアピール方法を学び、なるべく早い対策をしよう。