日本の医療保険のしくみは?
日本の医療保険制度においては国民皆保険制度を導入しており、病気やけがをした時に個人の負担が少なくなる相互扶助のシステムで動いている。
保険は職業や年齢によって加入するものが異なり「健康保険組合」「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」など様々な制度・団体がある。保険制度を運営する組織を「保険者」、加入者を「被保険者」と呼び、企業や団体の従業員が加入する保険制度では、被保険者の保険料は事業者と折半となる。就職後は、給与以外に保険料も勤め先から支払われることを自覚しよう。また現在、国民全体の医療費は、保険料と患者の自己負担で6割、残りは公費でまかなわれており、全体の医療費を削減し、公費支出を抑えることも重要な課題となっている。
保険診療では診療報酬が国によって決められ、2年ごとに改訂される。報酬改定は、そのとき特に重視されている診療内容を反映するものだ。2020年度の改訂では、より長期的な歯科疾患管理や歯周病重症化予防治療等に重きが置かれることとなった。
歯科では、自由診療を取り入れるクリニックも多い。保険診療を中心にするのか自由診療を積極的に行うのか、それぞれの特性をよく考え、就職をする時点で自分の方針や戦略を立てておくとよいだろう。