日本人の歯と口腔の状況は? | 歯科医師の就活・グッピー新卒

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日本人の歯と口腔の状況は?

20本以上の歯を有する者の割合の推移

 日本人の口腔状況を調査すると、以前に比べ、小児のう歯が減り、歯を残す高齢者が増えている。一方、歯周病は増加しており、対策が急がれる。

 上のグラフは、年代別に20本以上の歯を持つ人の割合の推移を表している。1989年から、「80歳になっても20本以上自分の歯を保とう」という「8020運動」が続けられており、高齢になっても自分の歯を残す人は年々増加している。2016年の8020達成者は51.2%と推計される。口腔ケアの啓発活動、予防歯科への注力が功を奏したもので、これは小児のう歯の減少にも大きな影響を与えている。1999年度に12歳児の永久歯う歯の平均本数は2.92本だったが、2019年度には0.70本まで減少した。小学校でのう歯のある者の割合は同じ年度で80.77%から44.82%に減少している。(文部科学省「学校保険統計」)こうした子供達が、よい口腔ケア習慣を続けながら大人になり、8020達成者が増加していくことが期待される。

 う歯が減少する中、歯周病は増加傾向にある。2016年の「歯科疾患実態調査」では、4mm以上の歯周ポケットがある人は、40代以上の年齢階級で40%以上、60代から70代で50%以上と高い数値を示している。歯周病治療や歯肉ケア指導への注力が歯科医師の大きな責任となっている。